7月臨時議会で酒井  豊府議が追及

7月総務常任委員会にて

 

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(総務常任委員会で質問する酒井豊府議)

◎橋下知事の府政運営方針◎

減債基金からの借入と借換債の増発という、借金のための借金を重ねてきたこれまでの手法と決別し、収入の範囲内で予算を組む。原則「府債発行ゼロ」に向けての返済の道筋をあきらかにする。

これが、橋下改革の根本であり、このため、酒井豊府議は、総務常任委員会で、今回の改革の原点ともいえる借換債の増発問題、府債(借金)の管理問題、さらに国からの財源措置である地方交付税と臨時財政対策債の問題点について質しました。

   

  ◎ なぜ借換債の増発がわからなかったか

酒井委員  借換債の増発が何故わからなかったのか?総務省へは報告していたのか?

財務課長  発表の資料のみでは借換債の増発の有無を府民や議会が検証することは困難。総務省へは実質公債比率の算定のための提出書類のなかで、借換債の発行額の報告はしている。

酒井委員  議会や府民、マーケットに正確な情報の開示が必要。

財務課長  府債管理について、できる限りわかりやすい予算の資料を作成、金利の状況や起債種別ごとの残高についても決算の段階で公表する。

◎ 国からの財源手当てはちゃんとされているか

都道府県では、住民税や事業税などの地方税や地方消費税などの税収入を主な収入とし、教育や、警察、商工労働、社会福祉、土木費などを主な支出として、予算を組みます。ところが、地域特性や景気の影響で収入の方が支出より少ない府県には一定の基準で、国が財源を補てんする制度を地方交付税制度と言いますが、残念ながら大阪府も平成5年より毎年地方交付税を国からもらう交付団体となっています。

さて、この交付金ですが、実は国の方も税収不足で、その年に必要な交付税額が確保できなくなっており、その不足分を一旦、府県の借金として府債を発行しておき、後年に国の交付税に積み増しして精算する財政対策債制度をとっています。

大阪府の場合、この財政対策債の発行残高が、1兆6000億円にもなっており、府債残高5兆8000億円のうち、実にその3割は国の借金の肩代わりなのです。

(表1)この財政対策債の発行の比率や交付税の算定は、総務省が決めるのですが、この国の制度の改革がこれからの最大の課題であり、そのための府の取組に全力を注ぐことを求めました。

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  国へ交付税の改革を求めよ

財務課長   全国一律の交付税の国の算定と大阪府の実際の決算との間では、3800億円の違いがあり、この額から留保財源や超過課税分を除くと、約1000億円の乖離がある。

酒井委員   また、地方交付税と臨時財政対策債の比率だが、国の地方財政計画と大阪府に認められた比率では、一割の差がある(表2)。この差でも240億円府債の増加となる。このように交付税総額の比率でも、また事業の交付税算定でも、大都市の事情を反映していないのが国の交付税制度である。国への改革をどう求めるのか?

総務部長   2月以来、全庁あげて財政再建を進めてきたが、国との間の現行制度の改善を求めることなしに大阪府の財政再建は困難。税源移譲や地方消費税制度の改善のため、国に改革を求めていく。

酒井委員   全国知事会で国と交渉というが、各県みんな利害が違う。不交付団体の東京都や愛知県と違い、地方の県とも違う大阪の特殊な位置を認識し、戦略的な取組みをするべきだ。