広域連合、道州制問題−二つの関係整理し、工程表を−

 

 

設立を先送り

  関西広域連合(仮称)の設立については、平成21年3月に開催された関西2府8県4政令市と6経済団体等で構成する関西広域機構の分権改革推進本部H21-12-1.JPG - 17,668BYTES会議で、21年中の設立を目指すことで申し合わせがなされたが、各府県の間で意思決定の煩雑化や行政コストの増大、広域連合を設立するメリットの不明確さ、議会や住民への説明責任が果たせないなど、慎重な意見が相次ぎ、当初見込まれていた11月の設立から、先送りされた。

また、一部の県や4政令市は、設立当初は不参加を表明するなど、自治体間においても足並みが揃っていない状況だ。

橋下知事は、国と地方のあり方を根本から見直し、国と地方の新たな体制をつくるシステムとして、複数の都道府県を合わせた規模を持つ広域自治体としての道州制の実現を目指しており、知事らが結成した首長連合の声明文でも強く主張している。

 

足並み揃わぬ自治体

広域連合と道州制の関係

  しかし、他の府県知事の道州制に対する考えは、慎重、または消極的な意見も多く、また全国町村長会においても道州制の導入によりさらに地方が衰退してしまうという危惧から、現在の都道府県の維持が望ましいとして道州制の導入に明確に反対している。

まず、知事は広域連合をどういう方向へ持って行こうとしているのか、道州制との関係を整理し、工程表を示すべきである、と自民党府議団では主張している。

 

関係府県で認識に差

  これに対して、知事は9月定例府議会で「道州制は実現したい。ただ、関係府県で認識に差があるのは事実だ。広域連合は道州制に向けてのワンステップになるので、早期実現に頑張っていきたい。今回、原口総務大臣が国の出先機関の原則廃止を打ち出されたので、広域連合でそれを組織丸ごと受けてしまうということを目標に取り組みたい。うまく進めて最終的に道州制につながっていけばよいと思う」と答えている。

 

  関西広域連合については、11月4日の近畿ブロック知事会議でも関係府県の合意は得られなかった。

  自民党府議団は、地方分権を積極的に進めるべきと考えており、広域連合・道州制については注視していく。

 

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